未知なる領域を求めて生れた“HYPER(ハイパー)前打ち”の軌跡・・・
タックル・メソッド・思考などについてレポートします。
《誕生までの経緯》
『プロローグ』
“超前打ち”との出会いは2006年4月のことでした・・・
名古屋の釣友に誘われ、ある石畳のフィールドへ前打ちに行きました。
釣行当日は乗っ込み真っ只中!大型が揃うとの前情報にテンションは上がりっぱなしで、
さっそく5.3メーターの前打ち竿で足元~竿一本分前までを丹念に探りますがアタリが
ありません・・・
そんな状況の中、同伴した釣友は楽しげに竿を満月に曲げ大型を連発しています。
あまりの違いに彼の釣り方を見ていると、フライフィッシングのようにリールからラインを
足元に出して十数メートル先にエサをキャスティング!?
当時の私には異様な光景でしたが、すぐに見よう見まねで彼の釣り方をマネてみますが
足元のラインは絡むし、手に持ったラインを離すタイミングがわからず飛距離の出せる
キャスティングができずに四苦八苦状態です・・・
しかし、数時間後には何とかコツを掴み上手く飛ばせるようになり、名古屋港での超前
第一号を召し取って手放しに喜んだのは今でも鮮明に覚えています。
また、生涯忘れることができない心に残るこの一匹が“ハイパー前打ちへの扉”を
開いた瞬間でもありました。。。
『ロッド考察』
名古屋での釣行後は超前打ちで頭がいっぱいに・・・
まずはライン放出性の良いロッドを求め、前打ち竿のテレガイド化に着手します。
そこで、当時新発売された“BJコマンダーT-53”をテレガイドにカスタム、穂先は食い込みの
良さや夜釣りでのトラブルを考慮しノーマルUガイドの超前用ロッド第一号が完成。
その後、実釣を重ねベースロッドや穂先の素材、ガイドの形状など様々なカスタム&改良が
繰り広げられていきます。。。
『スピニングリールに着眼』
超前を始めた頃、BJ68&75Dの落し込み片軸リールを使用し、ラインを足元に出して
キャスティングの練習に明け暮れます・・・
片軸リールはラインを出す量により魚まで距離を正確に把握できるのがメリットなのですが、
釣行を重ねるうちに、足元の悪いフィールドや強風時などライントラブルが多く発生し、全ての
状況をカバーできない片軸リールに対し不満が出始めました。
そんな時、何気に読んでいた雑誌の磯における全層フカセの記事でスピニングリールに
着眼! さっそくスピニングリールを装着して新日鉄川筋で試釣してみると、飛距離も申し分
なく、今まで攻めることのできなかった沖のかけ上がりを狙え、釣果が飛躍的に伸びていき
ました。。。
『ハイパー前打ち誕生』
テレガイド前打ちロッドとスピニングリールの組合せを武器にフィールドの開拓に取り組みます。
まず、最初に選んだのは名古屋の前打ちフィールドに酷似していた新日鉄川筋です。
実釣開始初日から厳寒期(2010年2月)でありながら数&型とも申し分のない釣果を得て
思惑通りの展開に喜び、同年3月には「ちぬ倶楽部」の前打ち取材釣行(2010年6月号)で
デビュー! その後、新日鉄マンジュウ・神戸七防及び四防・鳴尾浜・芦屋浜等々確実に実績
を収めて・・・
2010年12月20日に開催された“南港チヌ王(キング)決定戦”でスピニングによる超前打ち
にて優勝! この釣法の実力を確信し、この日をもって“ハイパー前打ち”と命名しました。
そして、現在も進行形で名古屋の釣友達と探究は続けられています。。。